スマホや勉強に関するワンポイント

中学受験、高校受験、大学受験と様々な受験において、親が悩んだり、子供が悩んだりすることがあります。
子供が成長するにあたり、一番難しい年ごろが中学生ではないでしょうか。半分は、大人のような考えをもちつつ、もう半分は、小学生の子供ような考え方をもっているのが中学生です。

保護者の方が、どのように対処、アドバイスをすればいいのかについて、お答えいたします。
ただ、親が言っても聞かないというのはもちろんありますので、どのように伝えるか、ということも大切になります。

子供の数だけ悩みの数はあるとは言えますが、よくある相談内容について一例をお答えいたします。

スマホとの距離の取り方

親が悩むことが多いのが、子供のスマホの使用時間の長さについてです。あとはゲームなどですね。
iPhoneであれば、ペアレントコントロールの設定をすると、子供が毎日何時間スマホを使っているのかを見ることができます。
見てみると、驚くほどの時間をスマホに使っていることがあります。

多くのお父さんたちは、スマホやゲームをとりあげたり、ロックをかけて使えないようにしたりしますね。他にもWifiを切ったりしているご家庭もありました。

正直、そのような形で取り上げても、勉強をするようにはなりません。
今度は、別のゲームか、テレビか、漫画を見るようになるというところでしょうか。

大事なことは、使うか、使わないというような、1か0にするのではなく、適度に使えるようにすることです。

スマホ中毒の一番まずい点は、深夜まで起きていて、学校が眠くて仕方がないというような状況になることです。

それを避けるために、深夜から早朝までは使えないように設定をし、アプリごとに使用時間を設定するというのが一つの方法です。
iPhoneを例にとりますと、ペアレントコントロールでスケジュールの設定をします。
例えば、夜の23時から朝7時までは使えないようにするというような方法です。
そして、ペアレントコントロールから子供が良く使用しているアプリはわかりますので、そこから例えば、TikTokは1時間までにするというような設定も追加します。それによって、「使いすぎない」というようなことをするのも一つの方法です。

テスト前は勉強をしているのに点数がとれない理由

点数がとれない、といってもどれくらいとれていないのかにもよりますが、ここでは、平均点程度しかとれない、もしくは平均点以下になってしまう、という例をあげます。

親から見ると、テスト範囲表が配られてから、子供はずっと部活から帰ってきてからは勉強をしているように見えます。
ところが、テストを受けて答案をみると、散々な点数でなぜだろうと。

多くの場合は、その子供がやっているテスト前の勉強というのが、「提出が必要なワーク」を勉強していて、それを解いて、間違ったところを丸付けをしているだけだった、ということがあります。

実は、この自分で解いて、丸付けして終わったら、これは「全く勉強をしていない人」と大体同じ点数になります。
もちろん、100点満点のテストで、普段から80~90点前後の点数をとっているお子さんの場合は変わってきます。提出するワークも間違える箇所が少ないので、丸付けをしたときに間違えた箇所を覚えることができるので、「解いて丸付け」に意味があります。

もともとが平均点かそれ以下の子の場合は、その「提出するワーク」を解くと、間違いが非常に多いのです。非常に多いということは、頭に入らないということです。それだったら、すべて答えを写してそれっぽく丸付けをしたような子とおんなじような点数になってしまうのです。

では、どうすれば良いかといえば、その間違えた箇所の解きなおしをする期間を必ず設けるのです。
ずっと子供が机に向かっているのに点数が取れない理由は、解いて丸付けをして終わっているからです。解いて丸付けをして、答えと解説を読んだところで、覚えられる量はたかがしれています。

例えばですが、一週間前には必ず学校のワークが終わるような予定で進めます。そうすると、学校のワークは試験範囲表が配られる前から、進めておく必要があります。そして、学校のワークで解いて間違えたところをチェックをつけて、もう一度解きなおし、二回間違えたところは再度、チェックをつけて解きなおしていくようにします。

ここでのキーワードは、「1回目の解いて丸付け」は非常に時間がかかるということです。ところが、「2回目の間違ったところの丸付け」になると、半分くらいの時間で終わります。「3回目の間違ったところの丸付け」になるとさらに半分の時間で終わります。

つまり、「1回目の解いて丸付け」は時間がかかる割に、一番大事なところで帰ってしまったようなものです。
兼好法師の徒然草「仁和寺にある法師」の話そのものです。(入口を本殿だと思って帰ってしまったお坊さんの話)

ただ、子供にそれを言ってもやりませんので、親が進捗管理だけはした方がいいです。学校のワークを普段から進めて(週末など)、テスト範囲表が配られたら残りのページが一週間で終わるためのページ数(1日あたりの)を出して、ラスト一週間で、2周、3周を行う感じです。親がつきっきりで勉強を見るのではなく、どこまで進んでいるかを見ます。
子供と一緒に隣に座って夜や土日に勉強してもらってもいいかもしれません。
あとは、塾の自習室や図書館などもいいでしょう。(友達と二人で勉強は絶対にダメです。どちらかが話しかけるので、2倍サボる確率があがります。ただ、二人とも普段から高得点をとれているなら、メリハリつけて勉強をできる場合もあります)

長時間勉強するためのリズムは、50分勉強、10分休憩の60分タームで

今、上に書いたことの続きでもあるのですが、そうはいっても、「長時間の勉強」はなかなか難しく、集中もできなくなることが多いです。
そこで、おすすめしているのは、50分勉強したら、10分休憩時間(スマホタイムでも)という60分タームで進めることです。
同じ科目をずっとやっていると飽きてきたり、集中できなくなってきますので、必要な科目に応じて時間ごとに変えていくといいです。

慣れてくると、子供たちが自分で簡単な今からの勉強の予定を書いて勉強をしたりするようにもなります。
例えば、16時~16時50分 英語、17時~17時50分 社会、18時~18時50分 理科・・のような形です。