勉強方法

夏休みなどの宿題を終えられない子の対応方法(中学生)

一般的に、宿題はギリギリにならないとやらない子は多いです。
普段出る宿題なら、まだ前日に頑張ってもなんとか終わらせることができますが、夏休みなどの長期休みの宿題についてはそうはいきません。

ここでは、勉強が好きでなく、夏休みの宿題を終わらせることに苦労している子の場合についてお伝えします。もともと競争が好きで、7月中に終わらせる、といって、友達と競争をしてしまうような子の場合ではありません。

では、いつもギリギリにしかやらない子供にどのような方法で進めてもらい、親は何をするといいのかについてお伝えします。

その1 宿題の全体のページを洗い出す

子供達が、そのままにしてしまう、また夏休みが終わる直前になって慌て出すのは、全体の宿題の量を把握していないからです。
そして、いくら親が、「早めに!お盆までに!7月中に!」などと言っても、全体を把握していなければ、計画も何もありません。
親がうるさいから机に向かってはいても、時間をつぶすだけで何も進まないと思います。

中学生の場合、通常、夏休みの宿題をまとめた紙を配られると思います。
その科目ごとに何をどれだけ進めればいいのか、ページ数が書いてあります。
それを全て足します。

最初は親が一緒になって、どのようにページを計算するのか見てあげるといいです。
特に中1は、小学生までと出され方が異なるため、結構、苦戦します。

もちろん、理科の自由研究など、単純にページにできないものもあります。
そういうのは、ある程度時間を決めて、それをページに換算します。
仮に2日間使うとすると、1日に5時間使うとすると、2日で10時間です。
科目にもよりますが、ワーク系のテキスト、2ページで30分程度ならば4ページで1時間になります。
10時間は、40ページということになります。

それぞれの科目を全て足すと、例えば200ページになったとします。
ここまでが、まず、全体の宿題の洗い出しになります。
最初は親が見た方がいいです。
子供に任せると、「あ、入れ忘れてた」などと抜けていることも結構多いです。

その2 夏休みの使える時間を洗い出す

高校生などであれば、基本式は、

全体量➗日数(受験生などの場合)

という方法が使えるのですが、中学生は部活があったり、実家に帰ったり、友達と遊びに行ったりとなかなか1日に使える時間が一定ではないため、中学生の夏休みであれば、日にちごとに使える時間数を決めます。

以下のポイントに注意します。

  • 最大でも1日あたり、6時間以内におさめるようにする。(1日10時間などは、机に向かっているだけの時間が多くなりがちで意味がないため)
  • 旅行や帰省中などは基本的に0時間にする。(実家に帰るのが数日ならばそれも0時間の方が良い。やろうと思っても案外できないため。)
  • 夏祭りなどに行く日は、午前中の3時間だけに設定する
  • お盆くらいまでに終わるように計画をする(通常夏休み明けに定期試験があるため、最後の二週間は定期試験の勉強にあてるため。夏休みの宿題が試験範囲だから試験勉強になると思われがちだが、あくまで「覚える勉強」と、「解く勉強」は異なるため、似ているが全く違うことに注意)
  • 夏期講習など、塾の時間も考慮し、自分の持っている時間を計算する。

これらを意識して計画を立てます。
そうすると、合計すると例えば100時間となったとします。

全体量➗持ち時間=1時間に終えなければならないページ数

ここで、さっきの例からすると、200ページ➗100時間=2ページ/1時間
となったとします。

なぜ、これを出したかというと、これにより、1日に行うページ数が明確になるからです。
時間じゃないんです。大事なことはその時間あたりに進めるページ数です。

仮に、何もイベントがない日で、ある日が6時間で計画したのならば、
1時間に2ページは死守するとして、その日は12ページ進めればいいことになります。
夕方から友達と出かけるので3時間しかないという場合は、6ページ進めればいいことになります。

1時間に終えなければならないページ数×1日の割り当てた時間=その日に進めるページ数

その3 一週間ごとに見直す

計画は立てても、毎回見直さないとどんどん最初の予定からずれていくことが多いです。
一般的には立てたページ数が予定通りに進まないということです。

それをわかるようにするため、学校で配られるているデイリーノート(もしないなら、夏休みのカレンダーをネットなどで印刷する)に残っている全体ページを常に書くようにします。

仮に7月25日に16ページ進めて、もともと200ページあれば、残りは200-16=184 になります。
デイリーノートに残184 などを書きます。

それを見ると、自分の持っている時間と残っている時間をいつも意識することで、計画を見直さなけらばならないのか、そのままでいいのかがわかります。

遅れていることがわかったら、必ず取り戻すために、親が一週間に一度だけでなく、3日に一度くらいのペースで見た方がいいでしょう。

その4 最初は毎日確認

親だって、仕事を計画通りに進めるのは難しいように、子供は仕事ではないので、もっと難しいでしょう。

そのため、次のようなことを行うといいです。

  • スマホはリビングに置いておく
  • 勉強する時には部屋の扉をあけておく
  • 軌道に乗るまでは毎日進捗の確認を行う

勉強をつきっきりで見る必要はありません。
在宅ワークなどで家にいることが多いのであれば、目の入るところにいたらいいのです。
どうしても、漫画や動画、SNSなどで子供は遊びたくなります。

そして、本当にやりたくないと、今度は絵を描き始めたりします。
そして、机には向かっていたけど、何も進んでいないというようなことがあります。
あと、解答丸写ししてやったふうにするとかですね。
そういう状況であれば、やはり人の目につくところで進めてもらうようにします。

例外 解答丸写ししかない場合もある

成績が2などの子は解答丸写しにするしかない場合もあります。
書いてある問題の文章の意味がわからず、本当に解くこともできないケースです。

しかし提出しないわけにはいかないので、解答を使ってでも終えざえるえない場合もあります。

あとはつきっきりで毎日数時間一緒に宿題を終えるなどです。
そもそも、問題文を読めない、読んでも意味がわからないので、一つずつ文章を分解して解説します。

お金を使えるのであれば、個別指導塾ではそういう対応もやってはくれると思います。その場合、その担当講師から必ず、宿題の進捗を報告してもらうようにします。子供のペースも大事なのですが、終えなければならないということもあります。

とにかく解答を使ってでも終わらせて、その子がある程度、覚えて身につけられるところを探し、定期試験に向けて繰り返して覚えてもらうようにします。

小学生の時のテストが50点以下だったりする子などは中学生になって、さらに勉強についていけなくなっている場合があります。
家庭教師や、個別指導、もしくは適性のある親(絶対に怒らない人)がつきっきりで教えてできるようになる場合もありますが、これはその子と接してみないとわからないので、ここではお答えしにくいです。

人の頭脳の能力差は、人の体力差の何倍も違いがあります。
学校の宿題はそういう差というのは考慮されていません。

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