勉強方法

速さの方程式は2通りしかない(中学1年)

中学生の子供達が、方程式でつまづく問題の一つに「速さ」の問題があります。
そもそも、文章題を読んで、どうやって式をつくればいいのかわからなくなってしまうことが多いです。

それは、文章題を「理解」しようとするから、わけがわからなくなります。
国語の文章であれば、「理解」することはできます。
文章ですので。

しかし、数学の場合は、もともと、意味のない式を言葉にしただけです。
「理解」しようとすると物語のように流れもありませんので、何が書いてあるかわからず、式が立てられなくなってしまうのです。
数学の文章題(特に方程式)は、文章を一つずつ、式に変換するだけの問題です。

速さの方程式は2通りしかない

もちろん、これ以外の式になることもあるのですが、大半の速さの基本問題はこの式を作ることになります。

  • 時間=時間
    (時間+時間=時間 など)
  • 道のり=道のり
    (道のり+道のり=道のり など)

例題を使って具体的に説明いたします。xの答えは考えて作っていません。式の立て方だけお伝えします。

時間=時間

例題1 弟が出発してから、兄が5分後に走って追いかけた。弟の速さを分速60m、兄の速さを分速120mとすると、兄が出発してから何分後に弟に追いつくか。

兄が出発してからx分後に追いついたとする。
そうすると、式は次のような形になります。

(弟の歩いた道のり)=(兄の走った道のり) で式を立てます。
(x+5)✖️60=x✖️120

このように、「道のり=道のり」になっていることがわかります。

道のり=道のり

例題2 A地点からB地点まで、行きは時速4km、帰りは6kmで帰ってきた。往復で1時間かかった。A地点からB地点までの距離は何kmか。

道のりをx kmとおく。
そうすると、式は次のような形になります。

(行きにかかった時間)+(帰りにかかった時間)=(合計の時間)

(x÷4)+(x÷6)=1

こちらは、(時間+時間=時間)になっていることがわかります。(x÷4は、4分のxのことです)

このように、2パターンしかありません。これを知っていると、式は複雑に考えたりする必要はなくなります。
ちなみに、(速さ)=(速さ)はないのか、というと、基本的にはありません。
もちろん、問題自体は作れますが、普通は出てきませんね。

まとめ

方程式の文章題は、数学が苦手な子がつまづくポイントではあります。
ただ、「質問されているところをxとおく」といった、何をxと置くかができれば、半分くらいはできたといってもいいでしょう。
あとは、何と何が等しいのか。個数系の問題なのか、金額系の問題なのかにもよりますが、等式(=で結んだ式)ができれば、もう、できたも同然です。

ただ、数学が苦手な子は、言葉で暗記して解こうとするから間違います。「余る」は、足すときもあるし、引くときもあります。何がイコールになるのかを考えると難しくはありません。

数学は理解ではなく、そのまま文章を式に落とせばいいことに気づくと、文章題も計算問題と同じになります。

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