学習塾を起業して、11年経営して、2023年3月に譲渡しました。
そのため、子供達と保護者と多くの人たちと接してきた経験をもとにお伝えします。
勉強が好きでない子供は、自分の成績は「普通」だと思いたがります。
5段階評価の「3」だと選べる高校はほんの少しになることに気づいていないのです。
成績の「3」が真ん中は間違い
多くの中学校の成績は、1〜5の5段階評価に表向きはなっていると思います。
5が一番良くて、1が一番悪いと。
それ自体は正しいのですが、ざっくりいうと公立中学の成績の振り分けはこんな感じです。
(地域によって多少違いがあるかもしれませんが、神奈川県はこんな感じといってもいいと思います)
成績(平均点を60点とする)
1:不登校
2:テスト 0点〜40点(平均点ー20)点
3:テスト 40点(平均ー20)点〜75点(平均+15点)
4:テスト 75点(平均+15)点〜89点(平均+29点)
5:テスト 89点(平均+29)点〜100点
※提出物を出していない場合は、それぞれ成績が1段階下がる
感覚的にはこんな感じかと思います。
上を見てわかる通り、5段階ではないですよね。
不登校の子は1になるだけで、(例外はあります)
基本的に、2〜5の4段階なのです。
それなのに、子供達は、成績で3をとると「真ん中だ」などといいます。
2と5の真ん中を計算すると、(2+5)÷2=3.5
真ん中は3ではありません。3.5です。
成績が3で選べる高校はあまりなく、下位1/3にあたる
4が真ん中より少し上で、ほぼ真ん中と言ってもいいことになります。
実際、高校の必要な内申点の一覧をみるとわかりますが、オール3ではほぼ学校が選べません。
下位1/3くらいの位置でしょう。
内申点の計算をしてみます。
オール3だと3✖️9=27
27✖️3=81 となります。
手元に2022年度の神奈川県の公立高校の内申点と偏差値の一覧表があるので見たところ、内申点81の場合、偏差値は43と出ています。
神奈川県の北部・川崎で調べてみると全部で30校あります。
オール3以下の場合は8校ありますので、下位1/3ということになります。
これは結構、勘違いしやすい点です。
子供達自身が3だから普通と思ってはいけない、ということです。
3で安心させて、実は学校を選べないというのは、結構いやらしい仕組みだと思います。
こういった、学校の生暖かい仕組みもまた、まずいのでしょう。
中3になってから気づいても遅い
勉強が嫌いな子供たちは、「中1は成績に入らないからやらなくていい」と言ったりします。
神奈川県だと「中2の後期」から成績に入ります。
福岡県だと、「中3の1学期と2学期(それをまとめて中3の成績となる)」を見られるようです。
いつから高校の成績として使われるかは地域によって多少異なります。
どちらにしても、「さぁ、やろう」と思ったときに成績があがることはありません。
中1の時から、そのことを知って、だんだんと成績をあげておかないとならないわけです。
親も成績の3が真ん中だと思っていて、いざ高校を選ぼうとしたらほとんど選べなくて慌てる人たちも見てきました。
3というか、むしろ4のほうが真ん中だと思っているほうがいいということです。